あー疲れた。毎日毎日同じことの繰り返し。お客様からはクレームをいただく。アルバイトは来ない。精神的にも体力的にももう限界。家に帰ったら寝るだけ。もう辞めようかな。
しかも、ネットの記事を見るとそんな仕事やめとけという情報ばかり。もう見ているだけでイライラする。
ちょっと待って。確かにこの業界は大変です。しかし、もっと大きなメリットもあります。現場から学べる事が多く、人間性を成長させることができます。
飲食業はやめとけと言われることが多いですよね。今、飲食店で働いている人も接客がすき、料理がすき、で入ったと思います。世間の評価も低く常に人手不足になり、今働いているひとは疲弊しています。この記事では飲食店に従事している人へ意識してほしいことをまとめます。
結論を言います。
飲食店に勤務しているひとは将来的には「経営者をやれ」です。
目次
店長は店のトップです
店長は店で起きることはすべて自分の責任として受け止めなければなりません。他人の責任、環境の責任、社会の責任などにげる口実はいくらでも作れます。しかし、それを言っていたら何も改善はできません。まずは言い訳を辞めることから始めましょう。
- 少子高齢化で人手が足りない
- 物価高で原価が高騰している
- 部下の失敗でお客様が怒っている
- やろうと思ったけど時間がなかった
- 予想以上のお客様の来店で忙しかった
- 場所が悪くてお客様が来ない
などなど言い始めたらきりがありませんね。これらを、どのように変えていくか、また解決していくかを考えるのが仕事です。必ず解決策はあります。できない理由を言っていては解決はできません。
店長が言い訳ばかりをしていては部下も言い訳をはじめます。そうして状況は悪化していき、売上はどんどん落ちていきます。
店長の仕事
店長の仕事は、「ヒト」「モノ」「カネ」を最大限に活用し利益を残すことが仕事です。まさに経営者と同じですね。
人の活用
飲食店は、労働集約型のビジネスモデルです。人をうまく活用しないと店は運営できません。
店長は店にかかわる人との信頼関係を築くことがなにをおいても優先です。
これができていない店は、人手不足に陥っていることが多いです。私はこれが最初できませんでした。昼は主婦がメインで、夜は学生がメインです。人間関係が悪くて雰囲気も悪くなり退職する人が続出しました。自分も休みが取れなくなり、鬱の一歩手前まで行きました。
ホールとキッチンで役割が分かれている場合は店長と料理長の信頼関係ができていないとおいしい料理はできません。
飲食店はほとんどがパートアルバイトさんで運営されています。ここも信頼関係ができていないと、店の雰囲気が悪くなりお客様も居心地が悪くなります。
人に関しては、教育も大切です。自分で何でもやる店長ではだめです。店長はパートアルバイトさんを教育してお客様に喜んでもらえるようにしなければなりません。人が育つと自分もうれしくなった覚えがあります。特にお客様にアルバイトさんが褒められると自分事のように思えてうれしくなります。
原価の管理
飲食店でモノといえば、原価の管理が大きな仕事です。原価は設定した数値よりも高くてもダメ、低くてもダメで適正な原価を維持することが大切です。とは言っても仕入れる食材は高騰したり、下落したりすることもあります。どうしても管理できない部分です。
原価は理論原価と照らし合わせ、異常が出た場合すぐに対処できるようにすることが必要です。
ここでも、キッチンスタッフと信頼関係ができていないと勝手に食材を持って帰ったり、試食といってモノを食べたりしてしまいます。
カネの活用
売上から、必要経費を差し引いたお金をどのように使うかが大切です。雇われ店長では会社の方針で自由に使えないことが多いですが、次につなげるための投資も考えなければなりません。
- キッチンの作業効率があがる設備投資をする。
- モチベーションを上げるため懇親会をする
- 教育のために飲食店ツアーを行う
- 教育カリキュラムを作成する
- 商品開発に投資する
店長ではない人はどうすればいいのか
でも、私は店長でないし、権限もないから経営者は無理なの?
大丈夫です。この仕事はお客様が目の前にいて、満足しているかどうかがすぐにわかります。お客様に喜んでもらえる体験を積んでください。
お客様のことを常に考える ホール編
飲食店で働くということはお客様が常に目の前にいるということです。これは、他業種ではできない経験です。
お客様が今何に困っているのだろうか。どうすれば、お客様に喜んでいただけるのだろうか。
そうやって経験値を積むことができます。その経験が店長になっても力になります。
このお客様目線で物事を考えることが大切です。どの事業もこの目線がないと、自分よがりの仕事しかできません。
お客様のことを常に考える キッチン編
キッチンの役割は、おいしい料理によってお客様を喜ばせることが仕事です。
味付け、盛り付け、温度管理など、提供する料理はお客様目線でチェックすることで力がついてきます。
キッチン係は直接お客様に会う機会は少ないでしょう。でも、ホール係と連携をとってお客様が満足されているか確認することをしてください。
ホールを覗いて、お客様の様子をうかがうのもいいでしょう。
店長の仕事を学ぶ
店長でない社員は、店長を目指し仕事に取り組んでください。
店長の役割を理解し、取り組むことによって店の経営が理解できるようになります。わからないことは上司に聞いて勉強をしましょう。
この店を利益の出せる店にするという挑戦が大きな経験値になります。
まとめ
飲食店の店長というのは、会社でいう経営者と同じことをしています。
飲食で利益を出せるということは、店が何のためにあるのかを理解している証拠です。
飲食店で利益の出せる人は、会社経営でも利益を出すことができます。自分の会社は何のために存在しているのかをよく理解できているからです。
成功したい経営者になりたければ、飲食店はとっておきの修行の場になるでしょう。